開発者ブログ – 不完全な未来の「荒地」がどのようにして作られたか
>>Marvel’s Avengers オペレーション「ホークアイ:不完全な未来」のネタバレ要素あり<<
皆さん、こんにちは。Crystal Dynamics ・Nixxes Software 開発チームのToreとOscarです。今回は新マップ「荒地」がどのようにして作られたか、ご紹介していきたいと思います。荒地は「不完全な未来」に登場する地域で、「Old Man Hawkeye」のコミック、とりわけ「Eye for an Eye」のストーリーをベースにしています。
本作の時系列では、危険な異星文明「クリー」が地球を侵略します。その理由は不明ですが、世界規模の戦いが展開し、その驚異的な破壊力により地球は再生不能となり、生命体もほぼ全て消滅します。クリー人は巨人兵を展開し、地球の防衛部隊を壊滅状態に追い込みますが、人間の手により巨人兵が数体撃退されました。その残骸は砂漠化した世界の各地に今も残り続けています。
破壊力があまりにも大きすぎたため、地形そのものが変動します。地球に壊滅的なダメージを与え、建物のほとんどが破壊されました。また大気汚染により太陽がほとんど見えず、生命も一切育ちません。植物や動物、人間さえもほとんど生き残っていません。
荒地を作る際、指針となるものがいくつかありました。
地層が動き回った関係で峡谷が新しく作られ、核爆弾も複数放たれていたため、地形が歪んでいます。また不特定な場所であるため、荒地は単体の地域としてウォー・テーブルに表示されます。
目標物を加えることによって、プレイヤーがその世界を眺め、没入することが出来ます。目標物には様々な種類があり、荒廃したビルや市街地といった日常生活の名残もあれば、崩れ落ちたトンネルやボロボロになった橋といった建造物の残骸などがあります。初期のコンセプトと今の映像をいくつか比較してみましょう。
(ガソリンスタンド – 初期のスケッチ)
(ガソリンスタンド – 完成版)
(荒地 – 初期コンセプト)
当初はもっと砂っぽく、グレー調にしたかったのですが、長時間プレイした後、初期のコンセプトアートにあった控えめなトーンよりも、もっとパンチが効いたカラフルなオレンジ調に変えました。
荒地をデザインする際、クリーの巨人は最初から焦点の一つとして捉えていました。キャンペーン部分の「リアッセンブル」にて既に1体登場していますが、今後の予兆としてその恐るべき姿を現しました。荒地の各地で巨人の残骸がたくさん散りばめられていますが、いずれも戦いに敗れたものです。建造物の上に落ちたものもあれば、地形によって半分埋められたものもあります。
(倒れたクリーの巨人 – 初期のスケッチ)
(街に落下した巨人が橋の向こうに写っているのが分かりますか?)
荒地がどのようにして作られたか、お分かりいただけたでしょうか?「WAR TABLE – ディープダイブ版(ホークアイ編)」が2月17日に公開されますが、今後もコンセプトアートを紹介していきます(ネタバレ要素もあります)。ありがとうございました!
– Tore Blystad(エクスペリエンス・ディレクター)
Oscar Stegehuis(アートディレクター)